「KeyText3」というユーティリティーを試用してみましたので、簡単に報告します。
前回の記事でAutoHotKeyについて取り上げたところ、「KeyText」をご紹介いただきました。名前だけはずいぶん前から知ってはいましたが、得られる情報が少なく、これまで試すこともありませんでした。良い機会ですので早速導入して比較してみようと思いながらも、仕事が立て込んでずいぶん後回しになってしまいました。
KeyTextはAHKのようにWindows上の操作を自動化するキーマクロユーティリティーです。
何ができるかというと、
ホットキーによる文字入力
ホットキーによるアプリケーション操作
マウス操作による…
と、要するに入力をカスタマイズして、操作を簡略化、効率化するためのユーティリティーです。これはAHKと同じですね。
単刀直入に言って、1番のメリットは
簡単にマクロを作成できる
ということです。
AHKは、他の人が作成したコードを利用しない限り、プログラムコードを書かなければなりません。
自分で作成(カスタマイズ)するにはプログラミングの知識が多少なりとも必要になります。
そのため、KeyTextは初心者が導入しやすいと言えます。
ただし、有料($29.95 USD)です(30日間の試用版あり)。
まずは、導入から簡単なマクロの作成までを紹介したいと思います。
MJM Soft Designのサイトへ行き、KeyText3の試用版をダウンロードします。
ダウンロードしたファイルを実行しインストールします。
インストールは簡単に終わりました。
起動するとこんな感じ(実際は、[A]タブが開きサンプルコードが表示されます)。
では、「選択した文字列をグーグル検索する」というベタなマクロを作成します。
1. メニューから[Item]を選択して、[Insert Field Wizard]を選択します。
2. 表示されたダイアログの右上にある[Run a program~]のボタンを押して選択し、[次へ]をクリックします。
3. [Go to a page on the Internet]ラジオボタンを選択して、[次へ]をクリックします。
4. テキストボックスにGoogle検索用のURL「http;//www.google.co.jp/search?q=」を入力します。
今回はエンコードなどは指定せず、シンプルなものにしました。Weblioなど他の検索サイトのURLもここで指定できます。
[完了]をクリックすると、以下のように、エディター画面にコードが作成されます。
このままでは、Googleの検索サイトが表示されるだけですので、クリップボードに取り込んだ文字列を検索できるようにします。
5. カーソルを「=」と「"」に置き(ここに挿入されます)、メニューから[Item]を選択して、[Insert Field Wizard]を選択します。
6. 左側の中程にある[Include string variable, clipboard, selection etc.]を選択し、[次へ]をクリックします。
7. 上図のようにラジオボタンを選択し、[Encode text for URL]のチェックボックスを選択します。
カーソル位置に「{Clipboard %}」が挿入されます。
これで、このコードを実行すると、クリップボードに取り込んだ文字列をGoogleで検索できるようになります。
このままでは味気ないので、「Ctrl+c」ではなく、「Win+g」を押すと、選択した文字列がコピーされ検索されるようにします。
8. 現在ある行の前に1行追加します(先頭の「{」の前で改行する)。次に、1と同じ手順でダイアログを開きます。
9. 右の中程にある[Key or combination of key]を選択し、[次へ]をクリックします。
10. 「Ctrl+c」の操作(コピー)が行われるように、[Ctrl]と[C]のボタンを押して、[Add]をクリックします。
テキストボックスに「{Ctrl C}」と表示されるのを確認して、完了をクリックします。
上図のように「{Ctrl C}」が挿入されます。
では、ホットキーとマクロ名を設定します。
11. 上図のツールバーの中程にあるテキストボックスの横のアイコン[Hotkey On/Off]をオンにします。隣のテキストボックスが編集可能になりますので、フォーカスした(カーソルがボックス内にある)状態で、好みのホットキー(この場合「Win+g」)を押します。押したキーがボックスに表示されます。
続いて、右のテキストボックスにマクロ名を入力します。
マクロ名はトレイアイコンのメニューからマクロを実行する際に利用されます。
12. 終了したら、[OK]を押します。エディター画面が閉じ、トレイアイコンに収容されます。
これで、完了です。KeyTextが常駐している間は、どのアプリケーション上からでも、文字列を選択して「Win+g」を押すとその文字列がGoogleで検索されるようになります。
*フレーズ検索をしたい場合は、「{Clipboard %}」を「%22」で囲みます。
このような感じで、コードを作成できるのがKeyTextです。
長所と短所、他のプログラム(AHK)との比較、感想などは次回に。
では、また。
これも、AHK以上に、以前の環境ではうまく動かなかったんですよねー。
そうでしたか。
今のところ私の環境では動作していますが、システムが少し不安定になった感じもします。不具合とまではいかなくても、相性が悪いソフトウェアがあるようですね。
もう少しいじってから、レポートしたいと思います。
KeyText advocateのたなかです。たしかにKeyTextは初心者でも簡単にマクロが作れます。ほかのツールの紹介レポートも参考になりました。ありがとうございました!