先日行われたセミナー以降、SNS上でタッチタイピングの話が盛んになっています(セミナーには参加していません)。何か話が広がりすぎているようで、ついていけていないのですが、私も少しタッチタイピングの話をしてみようと思います。

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まず、タッチタイプって何でしょう? もちろんキーボードを見ずに打鍵することですが、私は入力を「意識せずに打鍵すること」だと考えます。この記事のきっかけとなったテリー斉藤さんの言葉を借りると、入力は「翻訳中の思考を妨げない」ことが重要であり、そのためには「正確に間違いなく」「速く」打つ必要があります。

タッチタイピングでは、ホームポジションに指を置き、割り当てられたキーを所定の指で打鍵します。指の移動を最小限に抑えることで速く正確に打鍵します。これがタッチタイピングの基本でありすべてです。動きを指に覚えさせるには反復練習以外にありません。

ローマ字入力 vs かな入力

私はローマ字入力です。これはローマ字入力のほうが優れているからというわけではありません。在米中に大学のkeyboardingクラスをとり、タッチタイピングを取得し、打鍵のクセを矯正しています。当時は仕事環境が英語のみだったこともあり、日本語はたまにしか入力しませんので、当然のようにローマ字入力になりました。それ以前にキートップにかな表記のない101キーボードでしたから。

どちらが速く正確に入力できるかという議論は昔からありました。私は客観的な比較は難しいと考えています。確かにかな入力は打鍵数が少なくなります。ただし、最上段の文字「ぬふあうえおやゆよわほへ」がホームポジションから離れているため、指の移動距離が大きく、打鍵しにくくなってしまいます。一方、ローマ字入力は打鍵数が多くなります。そのため、かな入力に比べて指に負担がかかってしまいます。どちらにも一長一短があるわけです。

どちらの入力が良いかは、個人の指使い、手のサイズ、入力が英語か日本語かによっても違います。自分が打鍵しやすいと感じていればそれがその人にとって最適な方法だと思います。どちらの方法であれ、基本を守って速く正確に打てるように練習を繰り返すことが大切です。

さまざまなキーボード配列

QWERTY、DvorakAZIKACT下駄新下駄配列、親指シフト、JISなど、多様なキーボード配列があります。元来、標準のQWERTY配列はタイピングしにくいようにできていますので、QWERTYに代わる配列がいくつも考えられてきました。それにもかかわらず普及に至っていないのは、一度普及したものは変えにくい状況にあるからだと思います(一部の業界を除く)。

キーボード自体も標準タイプのものからエルゴノミクスタイプのものまで、さまざまなタイプが出回っています。やはり、自分に合ったものを選ぶということが大切です。ブランドや人の意見に左右されずに、自分で試してみる必要があります。

正しく指をホームポジションに置き、正しい指でキーを打つということができていなければ、「速く正確に」打つことはできません。きちんと習得しても、年々雑な打ち方をするようになってきます。姿勢が悪くなってくるのと一緒です。たまには基本に戻ってタイピングの矯正をするのも良いかもしれません。

効率が良く正確な入力のためには、IMEやAHKを使った省入力という方法もあります。タイピングとは別の話ですので、別の機会に取り上げようと思います。

無難な話にまとまったところで、ではまた。

タイピングも基本がすべて
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