20140218

第2回に進む前に、前回出した問題の解答例を示し、解説をします。

問1) 入力した値2を10にする処理を説明してください。

入力した値 "2" を "10" にする処理は、次のようにいくつもあります。

  • 2 を 5 倍して出力する(乗算)
  • 2 に 8 を足して出力する(加算)
  • 2 を 1 ずつ増加させて 10 になったら出力する

など

これらは計算による処理ですが、次のように計算をしない処理も考えられます。

2 が入力されたら 10 を出力する

結局の所、入力値 "2" に対して "10" が出力されるように処理すればよいわけです。

プログラミングでは、計算による処理と計算によらない処理のどちらも使われます。実際のプログラミングでも、このように同じ結果が得られる処理がいくつも存在します。1つの方法に囚われず、柔軟な発想を持つことが大切です。

問2) ワード(またはエディター)の初心者にコピー&ペーストの手順を説明してください。相手はコンピューター用語を知らないものとします。

この問題は、当たり前のように行っている手順をきちんと説明できるかがポイントです。以下に解答例を挙げます。

  1. コピー&ペーストする文字列を選択します。選択する文字の先頭に矢印キーまたはマウスを使ってカーソルを置き、Shiftキーを押したまま矢印キーを押して対象の文字列を反転表示するか、マウスの左ボタンを押したまま対象の文字列をなぞって(ドラッグして)反転表示します。
     
  2. 対象の文字列が反転表示された状態で、Ctrlキーを押したままcキーを押すか、反転表示された文字列の上でマウスの右ボタンをクリックしてメニューを表示し、「コピー」を選択します。
     
  3. 矢印キーまたはマウスを使って、コピーした文字列をペーストする位置にカーソルを移動します。 Ctrlキーを押したままvキーを押すか、マウスを右クリックしてメニューを表示し、「貼り付け」を選択します。

手順を「選択」、「コピー」、「ペースト」の3つに分けてみました。このくらいの説明で初心者にも手順がわかるでしょうか。コンピューター(この例では初心者)が作者の意図を推測してくれることはありませんから、手順は論理的かつ詳細に説明しなければなりません。私たちが単純に「コピペ」と呼んでいる処理も、コンピューター上では多くの手順を踏んで実行されています。「選択」方法を説明する必要がありますし、「Ctrl+c」とするだけでは説明不足になります。ここでは説明しませんが、プログラミングでは「文字列が選択されているかどうか」などの確認処理が必要になる場合もあります。

このように、プログラミングを考える上では「処理を徹底的に分析する」ことが大事です。また、プログラミングだけでなく、翻訳において原文を読み解く、または作業効率を改善する上でも「徹底的に分析する」ことが重要です。

処理については、データの話を終えてから、さらに詳しく説明します。

問題の解答例と解説(基礎編第1回)
タグ:     

コメントしてみる

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。