これまでデータについて説明してきました。これからは、データをどう扱うかについて説明していきます。今回はデータを取り扱うための基本要素である「式と演算子」を取り上げます。
定義
一言で定義すると、次のようになります。
- 式(expression)とは、データを演算子で結合して新しいデータを生じるもの
- 演算子(operator)とは、演算を指定する記号
例えば、
1 + 2
という式は、「1」と「2」というデータを「+」という加算の演算子で結合して、新しいデータ「3」を生じます。
また、プログラム言語によっては、この1と2をオペランド(operand)と呼ぶこともあります。
演算子の種類
演算子にはつぎのような種類があります。
- 算術演算子
- 関係演算子
- 論理演算子
- 代入演算子
- 文字列連結演算子
- その他
分類や属する演算子は、言語によって多少違いがあります。使用する言語のリファレンス等で確認するようにしてください。
算術演算子は「+」や「-」などで、数値の計算に使用します。
例:1 + 2、2 * 3
関係演算子は等号や不等号で、左辺と右辺の関係を表すために使用します。
例:X = 1、X > 5
論理演算子は「&&」(論理積:かつ)や「||」(論理和:または)など、複数の条件を組み合わせるときに使用します。
例: X > 1 && Y < 10
代入演算子は「=」や「+=」など、左辺に右辺を代入するために使用します。
例:X = X + 1
注意:関係演算子の「=」と代入演算子の「=」の違いに注意してください。条件式に使用される関係演算子の「=」はイコールの意味ですが、それ以外の式では代入の意味です。
文字列連結演算子は「+」を使って、右辺と左辺の文字列を結合します。
例:、”文字列” + “結合” + “演算子” とすると「文字列結合演算子」となります。
優先順位
数学記号と同じように演算子にも優先順位があります。また、左側から処理されますが、括弧で囲まれたものが先に処理される点も数学の式と同じです。演算子の優先順位については各言語のリファレンスを参照してください。
まとめ
式と演算子は、それ程難しいことではないと思います。注意すべき点は、次の2点です。
- 言語によって演算子が微妙に異なる
- 必ずしも「=」はイコールではない
実際に使用してみて、覚えていくのが最善だと思います。
次回からは、制御文について説明したいと思います。
では、また。