セミナーに行った後ということもあり、Wordマクロについてまとめようと思います。
数回にわたって、気が向いたときに書くつもりです。まとめると言っても、私が理解している範囲でのことですので、正式に知りたい方はちゃんとした本などで勉強してください。間違いも多いと思いますので、ご注意を。
マクロとは
「マクロ」って何でしょうか?
「マクロ」には「マクロ命令(macroinstruction)」という意味もありますが、普通翻訳者が使うマクロを「アプリケーションソフトウェア上で行われる定型化した作業操作をまとめたもの」という意味で使います。つまり、マクロは単独で動作するプログラムではなく、必ずアプリケーション上で動作するものです。例えば、翻訳者がよく目(耳)にするマクロと言えば、「秀丸マクロ」があります。これも当然秀丸がなければ動作しません。もう少し詳しく定義すると次のようになります。
キーストローク(マウス操作を含む)の記録とアプリケーションのコマンド言語から成り、退屈で煩雑な作業を自動化して、データ入力等の処理の高速化を図るプログラム
マクロはその親アプリケーション上での動作を目的としており、ソフトウェア間での互換性はほぼありません。秀丸マクロを他のエディタで使用できないのと同様、Word上で使用することもできません。
Wordマクロは、正式には「VisualBasic for Application(VBA)」と呼ばれるプログラム言語です。この「Application」はOfficeアプリケーションを指しており、Excel、Access、PowerPointなどにそれぞれ固有のマクロが存在しますが、Office内での汎用性が高く、Officeアプリケーション間の連携をスムーズにとることができます。また、Microsoftには似たようなプログラム言語、VisualBasicやVBScriptがあります。前者はWindows用のソフトウェアを作成するためのプログラム言語、後者はWindows(Windows Script Hosting:WSH)上で動作するマクロ言語です。
簡単な例を挙げます。ワードで選択した部分をMSゴシック、14ポイント、赤色に変えてみてください。通常は、選択し変更するまで数回の操作が必要になります。
操作1→操作2→操作3…→操作X
という処理をマクロを使って1回の操作で終わらせることができます。日常的に何度も繰り返すような操作がマクロを使うことでシンプルになります。
長々と説明しましたが、マクロ(Wordマクロ)とはどういうものか、何となくでも伝えられたでしょうか?
マクロを学ぶ
本格的なプログラム言語とは異なり、マクロは敷居が低く、初心者でも簡単に実用的なプログラムを作成することができます。最低限覚えなければならないことも少なく、高度で複雑なプログラム以外は、短時間で習得できると思います。
ただ、残念なことに、WordマクロはExcelマクロやAccessマクロに比べて参考となる本や情報源が多くありません。以前、Office2000 Developer Editionにはプログラマーズガイドが付いてきましたが、Wordに特化したものではありません。
以下に初心者向けの本を紹介します。
どちらも分かりやすくまとまっています。マクロ例も似たようなものですが、参考にはなると思います。
参考になるWebサイトとして、以下に数例を挙げます。他にもあると思いますので検索してみてください。
みんなのワードマクロ | 新田さんのサイトです。 |
moug モーグ | Officeに関するQ&Aサイトです。マクロだけでなくWordを含め、Office全般のTipが満載です。 |
開発者向け Word | MicrosoftのOfficeデベロッパーサイト。WordのVBAに関する情報へのリンク(英語)がありますが、内容は高度です。 |
少し覚えてくると、Excelマクロの本も参考になります。
とりあえず今回は簡単な紹介だけ。
次はプログラムの基本について書いてみる予定です。
(基本的なことだけw)
では、また。